COLUMN / ESSAY

今までの長きに亘り、様々なメディアを通して様々なメッセージを発信してきましたが、その度に、敵は増えるし、嫌われるし、あげく誰も聞く耳を持たないから何も良いことは無いのに、それでも、体の中に溜めこむだけではいずれ爆発しそうなので、圧力弁のように、時々、内圧を下げてきました。
一つ留意していただきたいのは、さすがの私も、最初からレース界の人達に向かって、アホだのバカだの猿だのと罵っていた訳では無く、20年以上前に、技術と産業を重視して日本の自動車レースの発展振興を図ろうと提唱しだした頃は、レース界の諸先輩にも御理解いただけるようにと、それはそれは丁寧に御説明申し上げていたものです。当時の文章も残っていますから証拠はあります。
それなのに、それから20年以上に亘って同じことを言い続けているのに、レース界の頑迷固陋、と言うよりは、何も考えていない人たちは、私の予言した通り、日本の自動車レースはマイナーなまま停滞し続けているのに、それでも耳を貸そうとしないのですから、そりゃ、私だって語気は荒くなりますし、尊敬の念は薄れていきますし、パドックは猿山のように見えてきますよ。だから、最近の私の文章を見た人は、これじゃ、伝わるものも伝わらないよねと、まるで私の言い方に問題があるようにケチをつけて来ますが、それは、同じことを言い続けて伝わらない理解力の乏しい人達への苛立ちが、20年間という歳月の中で煮詰まって濃度を増し、沸騰して膨張し、段階的に表現がエスカレートしていった已む無き結果である事をご理解いただきたいと思います。
まあ、言い訳っちゃ言い訳ですし、開き直りと言えば開き直りですが、問題は表現ではなく内容です。今や備忘録にしか過ぎませんが、日本のレース界で、こんな事を言っていた人も居たなと言う爪痕を残すつもりで記録しておきます。

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