COLUMN / ESSAY

「やっと落ち着きましたので新居を紹介します」

第2の終の棲家を追い出されてからの1年間、たまたま売れ残っていた新築の40㎡と言う学生用のワンルーム・マンションのような小部屋を買って住んでいましたが、何しろ、今までの住まいの1/15の広さですから如何ともしがたく、家具屋を呼んで、あらゆるところに収納を増設したり、ネットで探しまくって最小サイズの炊飯器やトースターを買ったり、超合理的な部屋に仕立て上げて暮らしていましたが、いかんせん40㎡では成す術もなく、当時の状況も相俟って息の詰まりそうな日々を送っていたものです。

当時は、まだ宝ヶ池の童夢発祥の地が戻って来るものと思いこんでいましたから、私はそこを住まいにしょうと思っていましたし、それまではこの小部屋で我慢せざるを得ないと耐え続けていましたが、それも1年近くなると限界に近づいてきていました。

ここで1年弱住んでいました。住めば都と言いますが最後まで息の詰まる日々でしたね。

そこで諦めて新居の建設を考えれば良かったのですが、私はまだ宝ヶ池の不動産は戻って来るものと信じていましたから、土地の購入に関して、そこそこ良い話を頂きながらも先延ばしを続けていましたが、さすがに40㎡の小部屋には耐えられなくなっていましたので、宝ヶ池が戻って来るまでの間つなぎに、もう少し大きなマンションを購入して解決を待つことにしました。

ところが、このマンションの購入が思ったより難しく、予約受付中の物件は入居がはるか先になるし、新築でも売れ残っている部屋は条件が良くないし、中古は嫌だし、何か月も探し続けて諦めかけていた時、ふと見た新聞のチラシに、半年くらい前に、気に入って申し込みに行ったら売約済みだった大きなバルコニー付きの部屋が「緊急販売受付中」と掲載されていました。
私は、手元にある現金を握りしめて現地事務所に駆け付けましたが、もう既に二十数名が申し込んでおり抽選になるとのこと。
「えーっ、そんなの当たりっこないし・・・」とガッカリして帰ろうとして立ち上がった先の壁に掲げてあったのは、懇意にしている建設会社の名前でしたから、ダメもとで知り合いの役員に電話して「何とか買えないか?」と頼んだところ、15分後に返事があり、「お譲りします」という返事と共に、かなりの額を割引してくれるとのこと。

その担当者が「もう一部屋、小さな部屋にキャンセルが出たのでいかがでしょう?」と言い出し、かなりの割引をするとのことだったので、ついでに購入して物置にすることにしました。
そんな訳で、2013年になって、やっとモルモットのカゴからウサギ小屋に昇格しましたが、それでもマセラッティの置き場所もなく、クルマも荷物も会社に預けたままになっていたものの、やっと友達も遊びに来ることが出来るような環境になり、一息つくことが出来ましたし、小さなガレージも確保できたので、適応サイズのPOLOを買って、久しぶりにクルマのある生活が戻ってきました。

久しぶりのまともな大きさの部屋。とても広く感じました。
もう一つの部屋は物置とゲストルーム。LAの金古のお気に入りの部屋でした。

それでも私は、まだ宝ヶ池が戻ってくる可能性は高いと思っていましたので、土地を探しながらも決断できないまま、ずるずると2年くらいを過ごしていましたが、2015年になって、まだまだ時間がかかりそうなのと、ひよっとしたら戻ってこない可能性も無きにしも非ずという雰囲気も出てきたので、とりあえず、真剣に土地を探し始めました。
広範囲に頼んで資料を貰い、あちこちと走り回る数か月が過ぎた頃、100%理想では無いものの、そこそこ手を打つべきレベルの物件と出会いましたので、即決購入しました。
この辺りは、ひと昔前は、京都では最も高級住宅地と言われていましたし、今も大きなお屋敷が残るものの、相続税によって切り刻まれて、現在は閑静な住宅区域となっています。私の家も、かっての大スター「高田浩吉」さんの住まいの切り刻まれた一部に建っています。

終の棲家も3軒目ですから、まあ、慣れたものですし、デザインやレイアウトは全て私がやっていますから、満足すべき家が建つはずなんですが、やはり、工法上には現場なりの問題が発生して、遅れに遅れたあげく、クオリティにおいても100点満点とはいかなかったものの、とにかく、長らくのマンション暮らしからの脱出は気持ちを切り替える意味においても非常に喜ばしい出来事となりました。

それでは、我が家をご案内します。

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