童夢へ
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 オーディオに一番熱中していた頃には︑近所の鉄工所の廃材や不要になったテレビアンテナのアルミパイプ等を利用して︑ターンテーブルやトーンアームを作りながらも︑一番あこがれていたのが38 cm以上の大口径ウーファーを持つスピーカーシステムの製作である︒とにかく大口径に憧れきっていたけれど︑パイオニアのPIうお金などどこにもなかったから︑鉄工所に捨てられていた鋳鉄のマンホールの枠のようなものに︑手持ちの小さなスピーカーのドライバーを取り付けて︑ボール紙にニスを塗ったコーン紙を貼りつけて60 cmのウーファーを製作したが︑低音どころかM | 38を買60MINORU HAYASHI二人の工作台父からのお下がりの立派なデスクの横に鮒子田と私のオーディオ用工作台が並んでいる。二人は学校以外のほとんどの時間をここで過ごしていた。右端は自動ドア用の掃除機だ。

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