﹁中学時代﹂ 同志社には︑当時︑小学校がなかったのでほとんどがここで初めて集う人たちであった︒私は入学早々︑大きな出会いに遭遇した︒ キ■ンパスでは新入生を対象に各種クラブの勧誘が行われていたが︑私はおっちゃんと疎遠になったことで結構さみしい時期だったから︑仲間を求めて﹁ラジオ部﹂に入ることにした︒ラジオ部の部室や設備は思ったより貧弱だったし︑もとより雰囲気的には入門者向けという感じで︑入部は早まったかなと思いつつある頃︑同じく新入生で入部してきた鮒子田寛と出会う︒他の鉱石ラジオ組と違って︑この鮒子田だけは私とほとんど同等の技術知識レベルにあり︑たちまち意気投合した二人は︑部活などそっちのけでつるみ始めた︒ すぐに私の部屋の工作台の隣に鮒子田用の工作台を増設し︑学校が終わるとそのまま我が家に戻って夜更けまでオーディオ作りに励み帰宅︑休みの日は朝からやってくるという具合で︑かつて︑これほど趣味とレベルの合う友達はいなかったから︑この頃はほぼお神■■酒■徳■■利■状態だった︒59中学時代
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