童夢へ
58/331

もそもUコン自体が下火の頃だったから︑この名機はUコンとともに消えていった︒ それに引き換えラジコンは面白かったが︑当時は︑ボタンを1回押すとラダーが右に︑もう1回押すと左に︑もう1回押すとニュートラルにと作動するリード式というシステムで︑思い通りに操縦することが難しかったし安定性にも欠けていた︒その無理に無理を重ねて完成した大切な作品を︑一般人が立ち入れない皇室の私邸とされている大宮御所にぶち込んでしまい︑国宝の屏風でも突き破っていたらヤバイので︑命の次に大事な機体だったのに取りにも行けなかったから︑そのショックたるや筆舌に尽くしがたいほどで︑結局︑このショックから立ち直れなくてラジコンへの情熱は冷めてくる︒ このUコンの操縦装置を作ってあげた人が驚くべきお礼をくれた︒それは︑子供の科学で見たことがある模型飛行機用のジェットエンジンで恐ろしく高価な代物だった︒ なぜくれたかというと︑あまりの騒音に御所のグラウンドをはじめ各地で飛行禁止になっており︑使い道がなくなっていたようだ︒ 飛行禁止なので飛行機には使えないから私はジェット自転車を作ることにした︒とはいって50

元のページ  ../index.html#58

このブックを見る