反■■■芻■しながらゆっくりと走り出した途端︑茂った草の下に隠れていた切り株につまずき倒れ込 自然とハングライダー界の先輩たちとの接点も生まれてきたし︑経験豊富なパイロットも集まってきたので︑販売と並行してハングライダー教室も開催することにした︒ 面白いように希望者が集まり各地で教室を開催していたが︑手の足りない時は︑女性のみ限定だが私もアドバイスをしたりする︒若い女性なんかは︑﹁きゃーっ﹂とか叫びながらもいとも簡単に飛び立っていく︒もっとも︑緩やかな傾斜で上昇しないように調整してあるから斜面にそっての滑空のようなものだが︑すごく簡単に見えてくるし︑第一︑飛んだこともない私が指導すること自体が不謹慎極まりないから︑飛ばなくちゃというか︑すっかりと飛べるつもりになっていた私は︑それでも︑飛べるものだと信じ込んでいる生徒たちの前で初フライトするわけにもいかないので︑一人でこっそりと裏側の斜面に行って処女飛行に挑戦することにした︒ その斜面は少し草が生い茂りでこぼこも多い上に︑下のほうに適当な着陸地点がないので誰もここには来ない︒そよそよと初フライトに最適な風が吹いてきたので︑私はカイトを持ち上げてコントロールバーをしっかりと握った︒頭の中で︑いままで生徒に教えてきた操縦方法をんだ︒運悪く︑そこにあった別の切り株に思いっきり肘を打ちつけ︑余りの痛さに半ば失神状313ハングライダー
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