2日に亘って京都を案内しながら一緒に遊んでいたが︑その間にすっかりと3組のカップルは予定どおりの組み合わせで出来上がっており︑それからも交際が続いて各々親密な関係に発展していった︒ このM子は︑大人しくて賢くて可愛くて一点の非の打ちどころもない女性で︑かねてより私との結婚を望んでくれていた︒ K子ちゃんとの反動といっては失礼だが︑一旦︑結婚を決意した勢いというか︑特にM子の希望を無視する理由もなかったので︑28歳の時︑最初の結婚をすることになった︒ 父の友人が京都国際会議場の所長をしていたので︑弟と2組合同での結婚式となったが︑この時︑友人代表格で祝辞を述べてくれたのは︑当時︑私の部屋に居候していた塚本能交だった︒二次会三次会が終わって︑親しい友達だけ私の部屋まで来て飲み直していたが︑いわゆる新婚初夜だから普通は気を利かせて適当な時間に帰るものだが︑能交だけはパジ■マに着替えてすっかりくつろいでしまっている︒ 結局︑この日も泊まり次の日も普通に帰ってきて︑ずっと新婚家庭に居候を続けていた︒ 能交は︑今回は友人代表で挨拶したが︑この後︑2回目の結婚では仲人となり︑3回目の結302
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