﹁結婚その1﹂ つまるところ︑私はK子ちゃんに振られたわけだが︑その頃はもう遊びまわっていて彼女らしきものはたくさんいたし︑K子ちゃんとの破局は何か夢の中の出来事のようでリアリティがなくショックというほどのことはなかった︒しかし︑なんとなくカッコがつかないというか忸怩たる思いもあったり反動もあったり︑複雑な思いが交錯する中︑その少し以前に︑私の友達を訪ねて京都観光に来ていた3人のお嬢さんたちと知り合い付き合いが始まっていた︒彼女たちが最初に京都を訪れた時︑我々も友達を含めて3人の男性がお世話をすることになった︒彼女たちの宿泊するホテルに迎えに行く時に︑それぞれ女性の担当を決めようということになり︑くじ引きにより私が一番の選択権を勝ち取った︒ ロビーで待っていた3人はそれぞれ上品でかわいいお嬢さんたちだったが︑私にとっての一番は一目見て決まっていたので他の友達に宣言し所有権を確定した︒相手の意思はまったく考慮に入っていないが︒301結婚その1
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