童夢へ
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﹁ネコママ﹂ ネコちゃんとは親しい付き合いが続いていたが︑とにかく︑考え方が大陸的というか直情的というかダイナミックと言うか入れ込むタイプというか︑絶対にアメリカにしか住めないタイプの人間だった︒ よく︑酔っぱらうと真剣な顔をして﹁僕は絶対にアメリカの大統領になるんだ﹂などとほざくから︑みんなで即﹁無理!﹂と合唱していたくらい夢だけは大きい男だった︒ 後に︑他社に先駆けてLAに﹁CALTY﹂というトヨタのデザインセンターを立ち上げた原動力になったり︑大風呂敷も時々実現させる実力もあるから︑若い頃はほんの少しだがロッキー青木みたいなアメリカン・ドリームを実現させるような期待をもたせる人物だった︒ 1973年︑何故か林家は思い立ったようにハワイにプレスリーの公演を観に行くことになった︒私は記念すべき初めての海外旅行だったのでいろいろ資料を調べたりネコちゃんにア297ネコママ

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