と赤紙︵昔は切符をこう言った︶を切り出した︒私は︑﹁馬鹿かお前らは?今日はレースの日だ︒レースカーを取り締まるのではなく︑レースカーが安全に給油できるように配慮しろ﹂ともめだしたら︑そこら辺りの警官は集まってくるわ︑チームの連中も駆けつけてくるわ︑大騒ぎになってきたが︑とにかくスタートまで時間がないのでドライバーの石田にサーキットに戻るように命じて乗車させたところ警官が阻止したので︑それを排除するために大乱闘になってきた︒ 石田は大勢の警官にビビリながらも︑我々が警官をはがいじめしている間にサーキットに戻り︑からくもスタートには間に合ったが︑スタート後しばらくの間︑ピットには誰もいなかった︒ 残された我々は︑全員逮捕だとか機動隊を呼ぶとか大騒ぎは続いていたが︑サーキットの偉いさんのO氏が駆けつけ︑私だけが取り調べを受けるということで手を打ってくれと仲介され︑結局︑私は合計23枚の赤紙を切られて取り消しとなった︒ 今となってはあほらしい話だが︑なにしろ︑当時の管轄の中立売署では私は超有名人だったし︑何かで捕まって署に出頭したら︑署員から﹁う■ー﹂と歓声が上がるほど激しいバトルを繰り広げていた︒296
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