童夢へ
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模を何倍にも拡大していた︒タダのぼんぼんではなかった︒ 本人が︑自らの事業家としての成果に納得をした壮年期になってからレースへの情熱がぶり返してきて︑フェラーリ・チ■レンジカップからスタートしてGT| 300にまで復帰していた︒ その頃は童夢もGTに参戦していたのでプログラムで慶治の名前を探すがどこにも載っていない︒今回は出ていないのかなと思った時に慶治が﹁ごぶさたー﹂とピットにやって来た︒﹁出ているのか?名前がないぞ﹂と聞くと﹁真樹遊人という名前で出ている﹂と言うから︑思わず﹁ダサーッ︒まるでホストじゃないか﹂とからかうと︑少しムッとしていたようだけれど︑明らかに私と彼とではカッコ良さの基準が異なるようだ︒ そうして慶治がフェラーリでGT| 300に出場していた頃にふらっと会社にやってきて︑外観はフェラーリのままの高性能なGTマシンを作ってくれと言いだした︒話を聞くと︑外観イメージはフェラーリのままで中身はNSXクラスの高性能なシ■シーがほしいとのこと︒NSXクラスがどのように高額な開発費と技術力を投じて作られているかを説明し︑また︑264

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