童夢へ
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は続いていたが︑将来の破綻が運命づけられている私が︑彼女の未来に影響を与えることなど許されないと考えていたから︑少し引いたところからただただ傍観しているしかなかった︒ そんな時に︑﹁第1回東京レーシングカー・ショー﹂開催のニュースが聞こえてきた︒ 石原慎太郎氏の発案と三栄書房の努力で開催にこぎつけたものだが︑予想に反する大盛況は少し将来への希望の灯となったし︑会場を訪れた同好の士たちも︑レーシングカーを作るということが絵空事ではなく︑やればできるというか︑こんな若造が作っているのならできそうだという雰囲気も出てきて︑多くの新しいレーシングカー・コンストラクターの卵たちが台頭し︑第2回を目指してレーシングカー作りを始めるきっかけとなった︒223第1回 東京レーシングカー ・ ショー (1968年)

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