童夢へ
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ト前夜に石田が体調を崩したので参加を取りやめた︒ ツキのないスタートを切ったMACRANSAだったが︑12月の富士のレースではロッドベンダースのマシンが途中のトラブルを克服して素晴らしい追い上げを見せ評価を高める結果を出してくれた︒ どういう評価かというと︑お金持ちが高い外国製のレーシングカーを買ってレースを楽しんでいた時代だったが︑貧乏でもレースに出たくて仕方のない人もたくさんいたから︑とにかくそういう人たちのためのプアマンズ・レーサーとして︑いかに安く速くなるかという点で︑5速ミッションを買うよりもエンジンをチューンするよりもコストパフ■ーマンスに優れていたからに尽きる︒ それから︑いろいろな人から引き合いがあってボディのキットを作ってあげたりしていたが︑商売になるほどの数量でもなかったから売りっぱなしで︑買った人がそれぞれ工夫して改造していたような有様だった︒ そんな頃︑見慣れない形のMACRANSAが出現した︒どう考えても私が作ったもので213MACRANSA

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