童夢へ
21/331

 リムジンのような大きな車に乗っていたし︑運転手さんもお手伝いさんもいたし︑年賀状の多さといったら堀こたつの上に山と積まれるほどだった︒ チ■ーチル会というのは今でも存続しているが︑当時は︑まるで社交界のように各界の錚■■■々■たるメンバーが会して各地域ごとに活発に活動しており︑中でも東京と京都は飛びぬけて力を持ちリーダーシップを発揮していた︒ 父はそのチ■ーチル会京都の名物幹事長として生涯を通じて活躍しており︑人脈も広範に亘り政財界や芸能界の著名人にやたら知り合いが多かったし︑どこに行っても13林 正治という父親林 正治とにかく世間での評判はすこぶる良かったから、いつも、父を慕う仲間や女性に囲まれて過ごしていた。よく女優さんが家に来ていたから、子供の頃は映画館関係の仕事もしているのかなと思っていたくらいだ。

元のページ  ../index.html#21

このブックを見る