ので医務室の前で待つことにした︒ 救急車から医務室までの短い間しか見ることができなかったが︑印象的にはそれほど危機感の伴うような状態には見えなかったし︑どちらにしろ︑我々に何もできることはなかったから︑手分けして浮谷家や浮谷の親しい人達への連絡を急いだ︒ しかし︑医務室から︑再度︑病院に転送されるということになり︑なにやら予断を許さない雰囲気も醸し出されてきた︒一緒に病院に行くと︑長い診断が続いたのち医者からのメッセージとして﹁危険な状態ではあるが命に別状はないでし■う﹂と伝えられたので少しホッとしていたが︑そばで154浮谷東次郎未だに、こんな時、東次郎ならどう言うだろうと考えることが多いほど影響大な人物だった。最も残念なことは、当時の私が未熟すぎて女性に関しての話をしたことがなかったことだ。Wデートなんかしたら楽しかっただろうな。
元のページ ../index.html#162