体化できるかと入れ込んでいたが︑時間は1■月半くらいしかないので︑結局︑S600をベースにしてできる限りの改造を加えることにして計画を練り直した︒ 何といっても︑トラックの荷台の上で︑原型となる車もなしに︑ほとんどデッサン力だけでカウルをでっちあげた経験しかない私と︑イタリア車のボディ等を叩いて直した経験があるだけの板金職人のふたりのコンビだから︑まるでやじきた道中のようなものである︒ この職人さんには︑軽量化や低重心や空力等の概念はほとんどない上に︑10代の若150TOJIRO-IIカラスに次ぐ2作目だが、予定されていた浮谷が乗ることはなかった。アルミ板金の美しいボディに仕上がるはずだったが、板金職人がほぼ素人だったからたいへん苦労することになった。
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