童夢へ
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﹁TOJIRO -Ⅱ﹂ K氏のガレージの片隅に車2台分くらいのスペースを確保して新しいレーシングカーの開発が始まったが︑K氏のたっての希望によりアルミ板金で製作することになった︒ 私は扱いなれてきたFRPをもっと追究したかったのだが︑アルミ板金の名手の知り合いがいるので使ってやりたいということと︑K氏にとってはアルミボディが最高級というイメージが強かったようだ︒ ところが話をよく聞くと︑この職人は修理しかしたことがなく︑一から造形することは難しいことが解ったうえに︑K氏はどうしても8月20日に鈴鹿で開催される﹁第2回KSCC1時間レース﹂に浮谷を乗せて出場したいと言い出したため︑またもや時間との戦いになりそうだったが︑今回はお金の心配はないし場所も確保されている︒そのうえK氏はカラスの時の借金も清算してくれたので︑比較的︑気は楽だった︒ K氏の出現によって︑今まで長らくの間︑頭の中に溜まりに溜まっていた妄想を一気に具149TOJIRO-II

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