童夢へ
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と言う︒どうやら不義理があるらしい︒ 事前に電話で聞いたら非売品だという︒K氏は﹁そんなもの︑現金積んだら100%売る﹂ときかないので︑私はしぶしぶ東京に行って﹁売ってほしい﹂と頼んでみたら︑案外すんなりと買うことができた︒ K氏も一緒に行って乗って帰るつもりだったので仮ナンバーを持ってきていたが︑ここで渡すのは勘弁してほしいというので︑後日︑積車で届けてもらうことにした︒ 数日後︑私とK氏と矢吹さんが待つ■屋のSHELLのスタンドまで車が届き︑K氏はさっそく試乗に行こうと張り切っている︒エンジンをかけたがなかなか始動しない︒さすがレーシング・エンジンは気難しいとか言いながらセルを回し続けていたが︑結局︑エアファンネルにゴミの進入を防ぐボールが入れてあったからかからなかっただけで︑これを取ったらいとも簡単にエンジンは始動した︒ 気筒分のボールがひもで繋がっている数■■■珠のような単純なパーツであるが︑当時はそれだけで超カッコよく︑ガソリンスタンドの人たちとともに感激しきりだった︒ せっかちなK氏は︑すぐ近くに名神高速の入り口があるので﹁何キロ出るか試しに行こう﹂135不思議な不思議なK氏との日々

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