﹁不思議な不思議なK氏との日々﹂ 当時のレース好きは︑もともと車に興味があって派生的にレースに出ようかというケースがほとんどだったから︑レース関係者はみんな自動車そのものが大好きで︑そんな我々が出会ったら話は尽きる事がない︒ さっそくその日からK氏のガレージを見に行こう︑遅くなったら矢吹さんの家に泊まれば良いという話になり︑伊丹のK氏のガレージを見に行った︒国道沿いの小汚いバラックのようなガレージの中にベンツSL300やロータス7 やフェラーリ330GTCや写真でしか見たことのない世界の名車が所狭しと並べられていた︒ このガレージの見かけは中古車屋のようではあるが︑店員もいないし売っているような気配もない︒ 驚いて目を丸くしている私に︑﹁足がないだろうからこの中の好きな車に乗っていていいよ﹂と言って︑キーを収納してあるボックスの■をくれた︒130
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