作り続けられたようなものだ︒ もちろん︑月末にツケを払える状況ではなかったが︑ひ■んなことから1■月遅れたが支払えることになる︒ 確か鈴鹿でS600を受け取って京都まで乗って帰ってきたと思うが︑バイク仲間だった和男の実家が借りていたシ■ッター付きのガレージを借りられることになったのでそこに持ち込み︑実車のボディに合わせてノーズ部分のオス型を成形する作業に取り掛かった︒木枠を作り石膏を流し込んで造形しようとしたが︑FRPと同じく︑生まれて初めて扱った石膏は触ると熱いほど発熱し︑ヒビだらけで使い物にならなくなってしまった︒父の行きつけの画材屋にいって正しい使い方を教えてもらい再チ■レンジしたが︑今度は︑石膏が重すぎてノーズ部分のオス型が車体から脱落してしまった︒ また一から作りなおさなくてはならない︒たった一人の作業だからとにかく時間がかかる︒ノーズばかりに時間を費やしていられないのでハードトップの型取りも始めたが︑初めてのFRPは何とも小難しくて︑何よりも︑その匂いと痒さには耐え難いほど悩まされた︒113カラス
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