348な所にも林氏のセンスが光っていた。帰■のお土産が重かった。しかし、中に入っていたのは、林氏が数名の有力な自動車ジャーナリストの協力のもと1年をかけて制作した濃密な内容の分厚い本で、その中に童夢の歴史が凝縮さ■ていた。おまけに、遠方か■きてホテルに宿泊した人の宿泊費も払わ■ていたし、芸妓さんに誘わ■て夜の街に繰■出した人の呑み代も林氏に回さ■ていたそうだか■、とにかく、常識はず■のスケールだった。しかし、その「童夢の終わ■と始ま■」の目を見張■華やかな演出に目も眩みなが■、宴が終わってみ■ば、結果的に、林氏が引退し、童夢が人手に渡■、日本の自動車レース界に多大な足跡を残してきた林みの■という貴重な存在が消えていくということだけが伝え■■て、パーティは、あ■意味であっけなく終わってしまった。画龍点睛を欠くパーティなぜ私が「あっけなく終わってしまった」と感じたのかというと、私は、林氏が引退に先駆けて計画していた気宇壮大なプロジェクトの存在を知っていたか■であ■、 本来は、このパーティで発表さ■■はずだったか■、事前にプロジェクトの破綻は聞いていたものの、やは■、なんとも納得のいかない幕引きに思えたし、この壮大なパーティも、林氏のや■場のない憤■の反動の■うに思えて、やや複雑な気持ちでパーティの進行を見ていた。心配だけが募■日々だったが、この■うに、私の心配は杞憂に終わ■、500名を予定していたとこ■600名以上の来臨を賜■、私は、ロビーに溢■た来客の対応に奔走しなが■、思わず泣けそうにな■ほど嬉しかったものだ。しかし、出席者には分■なかっただ■うが、そこに集まってく■たのは、ほとんどがレース界の人達ばか■だったし、あ■ほどたくさんいたレース界以外の友達がほとんど居なかったか■、有■難く思う反面、自■の置か■てい■状況の理不尽さには憤■を禁じ得なかった。
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