ブラジャーVSレーシングカー 2
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55第4部 紛争の勃発第4部 紛争の勃発こうして弁護士間での面談が始まったが、離婚についての協議だと思い込んでいた私と岡本先生の思惑は外れ、第一回目のM弁護士からの報告を聞いた時は、我が耳と眼を疑ったくらい驚いた。そこでは、いきなり資産の帰属についての話が始まっていたから、未練がましいと言われるかもしれないが、本来は、最初に話し合うべき離婚の理由とか回避方法とかを抜きにしての権利の主張は、違和感に溢れていた。紛争の内容については、これから順を追って説明していくが、必ず両者の言い分というものがあって、また、必ず両者の言い分は対立するのが常だから、エビデンスが重要となる。この事件においても、私と洋子氏の主張は真っ向から対立しているから、つまり、どちらかが大嘘をついているということになる。幸いにも、この事件、相続対策がベースになっているおかげで税務署に提出した書類などがたくさん残っているし、洋子氏の裁判における主張は公式記録として閲覧できるし、全てを知る岡本先生は証言で全ての洋子氏の主張を否定しているし、私は文書の保管やデータの整理などには至って几帳面な方だから洋子氏や岡本先生や童夢との通信も全て記録しているし、バレることを厭いもしない露骨な洋子氏の嘘に呆れた多くの人が証言をしてくれているし、岡本先生は段ボール箱に一杯の塚本家の相続対策の資料を出してくれているから、動かぬ証拠に溢れている。一方の洋子氏の全ての主張に一切の証拠がないし、洋子氏の主張する私との契約や取り決めに関する契約書も覚書もメモの一枚も存在しないし、たった一人の証人も居ないし、最重要参考人である岡本先生には全てを否定されているし、その主張は矛盾に溢れていて日替わり定食のようなものだから、土台、「ニュース番組」と「ドラえもん」ほどリアリティには落差がある。それでも洋子氏の主張を信じる人が多い理由は一つ、係争相手がワコール塚本家だからだ。それだけで、世間は洋子氏を信じ、私を加害者のように決めつけるか、または、眼を背けて何事もなかったかのように葬り去ろうとするから、結果、いつまでも洋子氏の嘘がまかり通ってしまうのだが、しかし、いくらワコール塚本一族といえども、これだけ証拠に溢れる嘘の羅列

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