ブラジャーVSレーシングカー 2
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45第3部 結婚から離婚までていた。そこで、塚本家から遅れること4年の2002年になって岡本先生から相続対策の提案が成されたが、全て岡本先生にお任せの私にも、岡本先生の相続対策により多大なメリットを享受している洋子氏にも異論があるはずもなかったし、洋子氏にとっては、父からの相続の折に洋子氏だけでも4億4,000万円の相続税を取られた経験から、税負担を軽減する相続対策は願ってもない話だった。すぐに、名義株を作るための名義変更が始まり、米原と宝ヶ池の不動産の名義を洋子氏にするなどの相続対策が始まった。第14章 米原の童夢本社の土地普通に考えて、不動産の名義を購入費も税金も払っていない他人の名義にするなんて不可能だ。しかし、童夢の米原への本社移転に伴い童夢が土地を購入してしまうと、洋子氏が私から童夢の株を相続する時に莫大な相続税を取られるから、そこで、マジシャンの岡本先生が考え出した妙案が、洋子氏の名義で購入するというトリッキーな方法だった。2003年末になって、岡本先生から、土地を担保に洋子氏の会社が銀行から借り入れて購入し、その返済に必要な資金を童夢が地代という形で精算していくことによって、今から洋子氏の名義にしてしまおうという提案があった。しかしそれは、童夢が費用負担して土地が個人(私の妻)のものになるという話だから、さすがに私も社内に対しての説明が付かないと躊躇していた。節税命の岡本先生としては、この妙案を強くプッシュしていた。だから、洋子氏の会社は全く売り上げがないので対税務署的にもまずいので洋子氏のためでもあるとか、このまま童夢が取得したら相続税は数千万円も高くなるとか、必要であればいつでも買い戻せるなどと説得され、当時は、既に株の名義変更などの相続対策が盛んに行われていたから、社内に向けては、ちょっと後ろめたい気持ちもありつつ、お任せすることにした。岡本先生の計画では、30年くらいの返済期間を設定して童夢は標準的な借地料に見合う清算資金を洋子氏に支払うことになっていたが、義父との「結婚してもお互いの財産は完全に分離しておくこと」という誓約にこだわっていた私は、相続対策のためであっても洋子氏に土地を買わせている状態を早期に解消したいと思っていたので、岡本先生にお願いして税務署が贈与と判断しない限界の金額を支払うことにして、最短での清算を目指した。求められてもいないのに下鴨の土地を取得したり、何倍もの高い地代を払ったり、全てを私が

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