ブラジャーVSレーシングカー 2
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133第11部 お口直しの林情報(山口正己特別寄稿)者となって来た。「童夢カーボン・マジック」の社長をしている時に東レへのM&Aが実施され、そのまま「東レ・カーボン・マジック」社長として活躍中。「まあ、当事者として真っただ中にいましたから状況は熟知していますが、童夢等の株は基本的に100%が林氏のものです。しかし林氏は童夢には退職金の制度がないから代わりに株を持っておけと言って役員には適正な量の株を持たせてくれていましたし、それが金になるかどうかは君たちの努力次第だと言われていました。それが東レへのM&Aで相当な金額をいただけることになりました。林氏が、ご自身の株を洋子氏の名義に変えられるのは我々に口出しできる話ではありませんでしたが、米原の土地の名義を洋子氏にするために童夢や童夢カーボン・マジックが相場の3倍にも相当する180万円/月もの清算資金を負担したり、全く使っていない宝ヶ池に70万円/月の空家賃を払ったりしてきたのは、毎月の利益を削り取る結果になっていましたから、正直、童夢の経営サイドの一翼を担う者としては、かなり行き過ぎた施策であるとは感じていました。また、林氏の引退後に誰が童夢を引き継ぐにしろ、童夢自身が土地を所有していないことがかなりのネックになるのではないかと心配していたのは確かです。こんな結末になるとは夢にも思っていませんでしたが、林氏は、完全に洋子氏を信用して岡本先生の指示に従っていたと思いますから、心中、察して余りあります。ぜひ、私の前でも洋子氏が法廷と同じ主張が出来るのか、聞いてみたいものです」<武林 繁夫(元童夢専務)>童夢に技術者として入社したものの、童夢に事務処理の出来る人材が誰も居なかったから、やむなく武林氏にお鉢が回っているうち、技術者としてよりも総務的な分野での能力が卓越していることが明らかになってきて、以来、技術部門の奥氏と共に、林氏の片腕としての3人体制が、童夢を支える3本柱となって来た。奔放な岡本先生の指示に従いながらも、堅実な武林氏の調整能力により、スムーズな運営が実現していた。もちろん、洋子氏への相続対策に関しても岡本先生の指示に従って実際の手続きを行っていたのは武林氏なので、全容は熟知している。武林氏は『クラッシュⅡ』(第三書館、2017年)の中で著者の丸山昇氏からのインタビューに答えて、以下のように述べているので、ご披露しておこう。「(要約)洋子さんが、[米原の土地を購入した頃の童夢が、2億円の資金調達ができないほど資金繰りに苦しんでいた]というような話をされているようですが、事実とは全く異な

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