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「TV朝日の皆様ご苦労様でした」 ―ルマン話―

長期にわたり放映を続けてこられたこと、これだけの時間をルマンに割いていただいたこと、親友の由良や舘をゲストに使っていただいたこと、日本のレース界の一員として御社のルマン放映には大変感謝している。しかし、聞けば今年で終了との事、当然、来年以降も童夢のシャシーを投入する予定の我々にとって、これからのことがとても心配な一方、少しばかりほっとしている。

もう恒例行事となっているが、帰国後、携帯やEメールを開くと「結局、何位だったの?」とか、ひどいのになると「出てたの?」とか言うようなメールがどっさり入っている。今年一番多かったのは「13位で残念だったね」というメールだ。
もっとガックリきたことは、レースも佳境に入ってきたころ家内から電話があって、「家族友人が集まってテレビ観て応援しているけど、なんか15位に落ちてしまったね」だって。「えっ、今5位だよ」って言ったらびっくりしていたけど、まあ、正直言って御社のルマン放映には大変感謝しているが、いわゆる、ありがた迷惑であったことも確かだ。

ここで、日本人ドライバーのみに興味の焦点を絞った制作コンセプトの是非を問うつもりは無いが、レースの途中、由良を訪ねて中継の現場事務所を覗いた時に、「とにかく日本人ドライバーだけを追え! 他はどうでも良い!!」とがなり立てるプロデューサーの怒声に居たたまれなくなり、そっと後ずさりして帰ってしまった。
まあ、民放だから好きにすれば良いが、私が言いたいのは、個人的な理由ではあるが、大変に迷惑な放送内容でしたということだけだ。とりあえず、TV朝日様、止めてくれてありがとう。

林 みのる